※会社名は伏せています。この記事の「50万円」「対象期間中に5日以上欠勤で対象外」は筆者が働いた当時の条件です。祝い金の金額・対象期間・欠勤ルールは会社や募集時期によって異なるため、応募前に最新の募集要項を確認してください。
休みにくくなる。
風邪で数日休んでも受け取れた人、条件を外れて辞めた人、腰を痛めても50万円が頭から離れなかった自分。入社祝い金の裏にある3つの実体験をまとめます。
この記事の結論|祝い金は「入社すればもらえる金」ではない
期間工の求人では、給料より先に「入社祝い金50万円」のような大きな数字が目に入ることがある。
50万円は大きい。自分も期間工へ行くとき、かなり意識していた。
ただ、実際に働いて分かったのは、祝い金は入社した瞬間に確定する金ではないということだ。自分が働いた会社には、対象期間中に5日以上欠勤すると支給対象外という条件があった。
求人を見ているときは、「5日も休まなければいい」と思う。ところが現場へ入ると、風邪、夜勤による体調不良、慣れない作業での痛みが普通に起こる。そして休みが増えるほど、頭の中に50万円がちらつく。
大切なのは、祝い金の金額だけでなく、受け取るまでの条件と自分の身体を一緒に見ることだ。
風邪で数日休み、それでも入社祝い金を受け取れた人
同じ時期に入社した人が、入社して間もなく風邪をひいた。最初は1日。その後も体調が戻らず、数日休んだ。
普通なら「風邪なら仕方ない」で終わる。でも、その人が気にしていたのは欠勤日数だった。
1日ならまだ余裕がある。2日、3日と増えるにつれて、残りの日数が気になってくる。
結局、その人は体調が戻ってから出勤を続け、欠勤条件を超えずに済んだ。50万円も無事に支給された。
求人ページで見ていた50万円と、数日休んだあとに見る50万円は重さが違う。
「もらえるかもしれない金」だったものが、途中から「失いたくない金」に変わる。ここが祝い金の厄介なところだと思う。
欠勤条件を超えたタイミングで辞めた人
反対に、入社祝い金を受け取れなかった人もいた。その人は一度に何日も休んだわけではない。
1日休む。しばらく出勤する。また休む。そんな感じで、少しずつ欠勤が増えていった。
そして欠勤が5日以上になり、祝い金の対象外になった。その後、その人は退職した。
本当の退職理由までは分からない。仕事が合わなかったのかもしれないし、体調や人間関係もあったと思う。
ただ、周囲から見ると、入社祝い金をもらえないと分かったことで、続ける理由が一つ消えたようには見えた。
最初は「祝い金をもらうまでは頑張ろう」という目標がある。仕事がきつくても、あと何週間、あと何カ月と数えられる。その目標が消えると、「じゃあ、ここで働き続ける意味はあるのか」と急に考え始める。
自分は入社直後に腰を痛めた
自分も、何事もなく入社祝い金を受け取れたわけではない。入社してすぐ、腰を痛めた。
配属は組立工程。自分の作業では、次の動きをラインの流れに合わせて何度も繰り返した。
最初は「筋肉痛みたいなものだろう」と思っていた。仕事を始めたばかりだし、身体が慣れていないだけ。数日すれば楽になる。そう考えていた。
でも、逆だった。
- しゃがむと痛い
- 立ち上がると腰が重い
- 車内へ身体を入れる動作がつらい
- 仕事が終わっても痛みが残る
それでも、自分の頭には50万円があった。
だから、もう少し。あと少し。そうやって続けた。結果、腰は悪化した。
班長に伝えたことで状況が変わった
さすがにこのままではまずいと思い、班長へ「この動きをすると腰が痛いです」と相談した。
正直、言いにくかった。入社したばかりだし、「仕事ができない人」と思われるのも嫌だった。
でも、実際には作業内容を調整してもらえた。腰への負担が大きい動作を減らし、別の作業を入れてもらったことで、かなり楽になった。
完全に痛みが消えたわけではない。それでも、悪化し続ける状態からは抜けられた。その後は出勤を続け、50万円の入社祝い金も受け取ることができた。
欠勤条件があると判断が歪みやすい
「5日以上休んだら入社祝い金が消える」。この条件を知っていると、体調がおかしくても休みにくくなる。
本来なら「この状態で仕事を続けて大丈夫か」と考えるべきところで、「あと何日休めるか」を考え始める。自分もそうだった。
まだもらっていない50万円なのに、途中から自分の金のように感じてくる。ここまで働いた。あと少し。ここで失いたくない。そう考えるほど、無理をしやすくなる。
もう一度行くなら、最初に決める3つのこと
早めに相談する
腰・手首・肩・膝に違和感があれば、まだ大丈夫なうちに班長へ伝える。休むか出勤するかの二択ではなく、作業調整も相談する。
条件を確認する
欠勤何日で対象外か。対象期間、遅刻・早退の扱い、支給日まで確認する。募集要項だけで分からなければ担当者へ聞く。
最初は0円で考える
祝い金を生活費や借金返済の前提にしない。毎月の給料だけで生活を組み、受け取ってから使い道を決める。
1.体調がおかしいときは早めに班長へ伝える
期間工の作業は、同じ動きを何百回も繰り返す。小さな痛みでも、そのまま続ければ悪化することがある。
休むか出勤するかの二択にする必要はない。作業内容を変えられないか。負担を減らせないか。まず相談する。自分はそれで助かった。
2.欠勤条件は最初に確認する
確認したいのは、何日休んだら対象外になるのか、対象期間はいつまでか、遅刻や早退はどう扱われるか、支給日はいつか。
祝い金のルールは変えられない。でも、自分の判断まで金額に引っ張られる必要はない。条件を知っていれば、少なくとも休んだあとに慌てにくい。
3.祝い金を生活費の前提にしない
「50万円が入るから借金を返せる」「手持ちは少なくていい」「車を買おう」。入社前から使い道を決めるほど、祝い金を失えなくなる。身体を痛めても辞めにくい。
自分なら今は、祝い金を最初から0円として生活を組む。
毎月の給料だけで生活する。50万円を受け取れたら、そのとき初めて使い道を考える。そのくらいの距離感がちょうどいい。
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まとめ|入社祝い金は大きい。でも身体を壊してまで取る金ではない
風邪で数日休みながらも条件内に収まり、無事に50万円を受け取った人がいた。
逆に、欠勤条件を超えて受け取れなくなり、その後に辞めた人もいた。
自分は腰を痛め、祝い金があるから我慢して悪化させた。最後は班長へ相談し、作業を調整してもらったことで働き続けられた。祝い金も受け取れた。
だからこそ思う。入社祝い金を取るために、身体を壊すのは違う。
体調がおかしければ早めに伝える。条件は最初に確認する。祝い金を生活費として当てにしない。そのうえで普通に働き、条件を満たせたら受け取る。
身体を壊して数カ月働けなくなれば、50万円では済まない。
祝い金は大きい。でも、身体より高くはない。