体験記副業と休み期間工7社経験
部屋の隅に置いた配達バッグを見ながら休む男性のイラスト
稼がない日は、負けではない。続けるために必要な日だった。

その日は、配達へ行かなかった。理由は単純で、疲れていた。夜勤が終わって寮へ戻り、シャワーを浴びた。いつもならスマホで配達アプリを開き、注文が動いているか確認する。でもその日は、アプリを開かなかった。配達バッグは部屋の隅に置いたまま。床の黒いバッグを見ながら、少しだけ罪悪感があった。行けば稼げる。でも、今日は無理だった。

休めばゼロ

フードデリバリーは分かりやすい。走れば報酬が入る。走らなければ、何も入らない。会社員の給料のように出勤日が決まっているわけでも、期間工のようにシフトが組まれているわけでもない。アプリを開くかどうかは自分次第。自由だった。

自由ということは、休むのも自分の責任だった。誰も怒らない。誰も電話してこない。誰にも迷惑をかけない。その代わり、収入も発生しない。休んだ日は、本当にゼロだった。

↑ 目次に戻る

工場の疲れが残っていた

その週は残業が多かった。夜勤、残業、寮へ戻って少し寝て、また工場へ行く。配達を始めた頃は、まだ気持ちが勝っていた。一件でも走れば増える。給料以外の収入が作れる。そう思うと、疲れていてもアプリを開けた。でも、体は正直だった。足が重い。肩が張る。目の奥が痛い。着替えるところで止まり、注文が鳴っているのを確認しても動けない。稼ぎたい気持ちと、もう休みたい体が、部屋の中で喧嘩していた。

↑ 目次に戻る

昨日の報酬を見てしまう

アプリを開いたのは、配達するためではなく、昨日の報酬を見るためだった。数件走った、コンビニ代くらいの金額。今日も行けば同じくらい増えるかもしれない。休めば、その分だけ増えない。当たり前のことなのに、妙に重かった。配達は、やった分だけ見える。だからこそ、やらなかった日も見える。今日稼げたかもしれない金額が頭の中に残るのが、地味にきつかった。

↑ 目次に戻る

休むことが下手だった

期間工になってから、休むのが下手になっていたと思う。残業すればお金になる。夜勤なら手当がつく。休日に配達すれば、さらに増える。働いた分だけ数字が増える生活をしていると、休む時間が損に見えてくる。本当は違う。休まないと次の日の仕事に響き、集中力が落ち、ミスが増える。体調を崩せば、結局もっと大きく損をする。頭では分かっていても、目の前の数千円を捨てるのが怖かった。休むことにも、練習が必要でした。

本業と両立するなら 夜勤明けに配達する生活は続けられる?

↑ 目次に戻る

ブログの一円を思い出した

布団に横になりながら、前に発生したブログの一円を思い出した。配達一件にもならない数字だけど、あの一円は、自分が配達していない時間に発生していた。過去に書いた記事が、小さく働いていた。

配達

今動けば入るお金。すぐ動ける副業があるのは強い。職歴や学歴に自信がない人間でも始められた。

ブログ

過去に動いたものが、未来に残るかもしれないお金。時間はかかる。でも、休んでいる間にも少し働いてくれるかもしれない。

配達を否定する気はありません。今月少し足りない、給料日まで不安、休日に少し稼ぎたい。そういうとき、すぐ動ける副業があるのは強い。最初の副業としてはかなり現実的だと思う。ただ一つだけ、配達は自分が止まれば止まる。それが良いところでもあり、苦しいところでもありました。

体験記 初めて一円が発生した夜

↑ 目次に戻る

体を売っている感覚

少し大げさかもしれない。でも工場と配達を続けていると、自分の体力を少しずつお金に変えている感覚があった。工場では時間と体力を給料に変え、配達では移動と集中力を報酬に変える。悪いことではないし、働くとは多かれ少なかれそういうものだと思う。ただ、全部がそれだけになると怖い。体調を崩したら、怪我をしたら、年齢を重ねたら、同じように稼げるのか。考えると、少し不安になった。

↑ 目次に戻る

休んだ日の夜

結局その日は配達へ行かず、アプリもオフラインのまま、バッグも部屋の隅に置いたまま。収入はゼロ。でも、その代わりに眠った。久しぶりに少し長く眠れて、起きたとき体が少し軽かった。口座残高は増えていない。でも、減ったものもあった。疲れだった。

お金を増やすことばかり考えていると、疲れがどれだけ溜まっているかに気づかなくなる。休んだことで、自分の体がどれだけ疲れていたのか分かりました。

↑ 目次に戻る

収入源を分けたいと思った

その夜から、少し考え方が変わった。配達をやめるわけではない。でも、配達だけに頼るのは違うと思った。工場の給料、配達の報酬、ブログの収益。どれも小さくてもいい。工場は安定している。配達はすぐに増やせる。ブログは時間がかかる。種類の違う収入を、少しずつ作りたかった。

↑ 目次に戻る

稼がない日も必要だった

以前の自分なら、配達へ行かなかった日を失敗だと思っていた。今日は稼げなかった。時間を無駄にした。でも、休んだからこそ次の日に工場へ行けた。配達へ行かない夜があったから、ブログを書く体力も少し残った。朝方に目が覚めると、配達バッグが壁際に置いてあった。昨日は使わなかった。でも、それでいいと思った。

必要なときに使えばいい。走れる日に走ればいい。無理に毎日背負わなくてもいい。副業は、自分を壊すために始めたわけではない。人生を少しでも楽にするために始めたものだった。その目的を忘れたら本末転倒だと思いました。

↑ 目次に戻る

休んでも残るもの

配達を休めば、その日の報酬はゼロになる。これは変わらない。でも、ブログの記事は残る。昨日書いた記事も、一週間前の記事も、誰にも読まれていない記事も、消えずにそこにある。この違いを知ってから、ブログを「今すぐ稼ぐ手段」としてだけ見なくなった。未来の自分を少し助けるために書く。そう考えるようになりました。

↑ 目次に戻る

深夜2時の帰り道

次の日は仕事が早く終わり、体調も悪くなかった。アプリを開くと注文が鳴り、一件だけ走った。完了ボタンを押せば数字が増える。それは今でも嬉しい。ただ、前とは少し違っていた。鳴ったら全部受ける、疲れていても走る。そういう働き方は長く続かない。配達をする日、休む日、ブログを書く日。それぞれを分ける必要があった。

配達を休んだら、収入は止まる。それは事実だ。でも、自分まで止まってしまったら、もっと困る。稼ぐことより先に、続けられる生活を作る。そのことに気づいた夜だった。

体験記 夜勤で眠れない時の話


期間工ランキング


にほんブログ村